審査員は殆ど裏舞台だけで仕事をしてきた、非常に謙虚な男性について言及しています。50年以上ずっとラン業界で活動してきました。品種改良や繁殖は彼の真の情熱でもあり、栽培分野においては、彼の知識と経験が偉大なものであります。
彼が手がけたものは世界中で広く栽培され、貴重な品種改良の親株として役立っています。彼は非常に数多くの品種を交配してきましたが、よく知られているのはカンブリア系種やシンビジウム、ミルトニオプシス、ファレノプシスやジゴペタラムでしょう。この品種改良という仕事の後ろにある原動力は彼の多大なランへの興味と、品種の促進をするための良い特質を雑ぜ合わせようという意志なのです。
若かりし頃、彼は非常に名高い会社で教育を受け、彼の知識と経験を伸ばしていきました。人生の後期、現在でも彼の息子によって経営されている自身の会社を設立しました。さらに彼は“In-vitro”繁殖技術を徹底的に精査するために、長年有名な研究所と密接な協力関係にありました。
彼が謙虚なのにも関わらず、彼の仕事への認知はどんどんと確かなものになり始めました。その一方で彼の交配種は王立園芸協会に報告されています。同じく、ランの品種改良分野における彼の素晴らしい献身と業績対して、国内の園芸部門で最も高い勲章を授与されました。
要約すると、この人物はクラース・スクーネ記念賞という形で彼の職業に有終の美を飾るに値する、と審査員は思っています。これは彼の蘭の専門分野、特に品種改良部門への偉大な貢献に付与されるものであります。
W.M. Wooning, 審査委員長
Heemskerk(ヘームスケルク),2015年6月10日